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ホワイトニングをすると、なぜ歯が白くなるの?

更新日:2020/05/16

ホワイトニングをすると、なぜ歯が白くなるの?

かなり根本的なお話しです。
なかなか医院でここまでお話しする機会はないですし、別に興味はないかもしれませんが、気になっている方もいらっしゃると思うので簡単にまとめてみました。

歴史

一応、歴史からはじめます。
現在、ホワイトニングジェルとして主に使用されている薬剤は過酸化水素および過酸化尿素です。
この内、過酸化水素を歯のホワイトニング目的で使用したのは、報告によると1884年にHarwan先生が使ったというものが一番古いようです。
これより以前には、過酸化水素は歯周病の治療目的で使われておりました。

ホワイトニングのしくみ

長年にわたりホワイトニング目的で広く使われている過酸化水素ですが、なぜ歯が白くなるのか?という機序についてはすべてが完全に解明されているわけではありません。
そうは言いましても、もちろんホワイトニングの機序としてよく知られているものがありますので、ここに2つ挙げさせていただきます。

1. 過酸化水素(H2O2)が分解されて生成されるヒドロペルオキシルラジカル(HO2)はとても強い反応性をもっており、これが歯の着色のような有機的な汚染物質を分解するという説。

2. 環状の構造をもつ色素が、過酸化水素により鎖状の構造に形を変えることで色が明るくなるという説。

ホワイトニングジェルとして過酸化水素を用いても過酸化尿素を用いても、最終的にできる化学物質は同じです。
この最終化学物質は分子量が小さいので、歯の表面をおおっているエナメル質のみではなく、その内部の象牙質まで届きホワイトニングの効果を発揮します。
日本人はエナメル質が薄い傾向にありますので、いわゆる「歯の黄ばみ」は象牙質の色の濃さに起因していることも多いです。
したがって、象牙質までホワイトニングの効果が発揮されるというのは、「歯を白くする」ことにつながるわけです。


参考文献

Carrasco-Labra A, Brignardello-Petersen R, Yanine N, Araya I, Rada G, Chadwick RG. Professionally-applied chemically-induced whitening of teeth in adults (Protocol). Cochrane Database of Systematic Reviews 2013, Issue 2. Art. No.: CD010379. DOI: 10.1002/14651858.CD010379.

Fasanaro TS. Bleaching teeth: history, chemicals, and methods used for common tooth discolorations. Journal of Esthetic Dentistry 1992;4(3):71-8.

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